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中古農機の販売サイトで2条刈りの価格(2026年10月時点)を調べてみると、50万円台から200万円台までかなりの開きが見られました。
来シーズンに向けて買い替えを検討し始めたものの、「手頃な価格帯で足りるだろうか」と悩んでいるかたもいるでしょう。
この記事では、条数ごとの価格と、合う田んぼの広さを整理しました。アワーメーターの数値や補修部品の供給期間といった購入前に押さえておきたい確認項目をはじめ、作業委託やレンタルと比べるときの考え方まで順を追って解説していきます。
中古への乗り換えで今のコンバインを手放すなら、農機具買取が専門のウルトラファームにご相談ください。

中古コンバインの価格は、まず2条・3条・4条という刈り取り条数で大きく分かれます。同じ条数でも、使用時間や整備の有無によって金額には幅があります。
以下は、2026年10月1日時点で中古農機の販売サイトに掲載されていた価格の例です。
| 条数 | 掲載例の件数 | 価格の幅 |
|---|---|---|
| 2条刈り | 15件 | 51〜238万円 |
| 3条刈り | 6件 | 68〜262.5万円 |
| 4条刈り | 3件 | 247.5〜336万円 |
※オークションの出品価格は含みません。どの条数も掲載例で、中古市場全体の相場を示すものではありません。4条刈りは3件だけです。
2025年の米価上昇で農家の買い替え意欲が高まった一方、新車の供給が追いつかず、中古農機は全国的に品薄になっています。中古の価格も上がっていると、2026年9月に福井新聞が報じました。
また、刈り取った籾を袋で受ける袋取り式と、タンクにためるグレンタンク式でも価格は異なります。5条以上は掲載例が少なく、機体ごとの条件差も大きいため、ここでは価格帯を示していません。
2条刈りは、小規模な水田を耕作する兼業農家などで使われる小型コンバインです。兵庫県の「農業機械導入ガイドライン(令和6年)」では、利用規模の目安を2.0haとしています。
掲載例のうち50万円台の2台は、使用時間が588時間と701時間の機体でした。反対に、いちばん高い238万円の機体は整備済みで使用時間が148時間でした。
なお、適切な条数は面積だけでは決まりません。田んぼの形状や進入路の広さ、方向転換のしやすさも考えて選びましょう。条数の選び方は「トラクターとコンバインの違い」でも整理しています。
県の農業機械導入指針は、コンバインを刈り幅で区分しています。群馬県のてびきによると、3条刈りの刈り幅は0.8〜1.1mです。この幅が入る0.8〜1.2m未満の区分で、水稲の利用規模の下限を兵庫県と岩手県は7ha、長野県は6haとしています。
ただし、これらは新たに機械を導入する際の採算を考えた基準です。岩手県では中古機械を下限面積の対象外としており、中古なら導入費用を抑えられる分、小さい面積でも採算が合う余地があります。
参考:岩手県|高性能農業機械導入計画/長野県|特定高性能農業機械導入計画/群馬県|農業機械適正導入のてびき
安い3条刈りを探しているかたには、326時間で68万円という掲載例がありました。ただ、価格だけで決めず、使用時間や補修用部品の供給期間を先に確かめてください。
4条刈りは、比較的広い水田を耕作する農家や農業法人などで使われるコンバインです。
群馬県のてびきでは、4条刈りの刈り幅を1.1〜1.3mとしていて、指針の2つの区分にまたがります。兵庫県の指針では、利用規模の下限は刈り幅0.8〜1.2m未満で7ha、1.2〜1.6m未満で10haです。
同じ4条刈りでも機種によって刈り幅が違うため、カタログで仕様を確認しておきましょう。

同じ条数の中古コンバインでも、値段に差が出るのは年式や使用状況、整備状態などが異なるためです。買う前に確かめたいのは次の項目です。
上の3つで値段の差の理由が見え、部品の供給期間と機体の傷みで、買ったあとに困らないかが分かります。保証と運搬は、最後のよくある質問で取り上げます。
中古コンバインの価格を比べるときは、製造年式だけでなく、アワーメーターに表示される使用時間も確認しましょう。同じ年式でも、これまでの稼働時間によって機体の状態は異なります。
日本農業機械化協会が管理する中古農業機械査定士制度は、JA全農や全農機商連に所属する事業者が下取りを査定するための制度です。協会はその統一基準として、経年減価率とアワメータ増減率表を毎年作っています。同じ使用年数でも、稼働時間が平均より長い機体は評価が下がり、短い機体は上がる決まりです。
この基準を使うのは下取りの査定ですが、年式と使用時間をセットで見る考え方は、中古の売値を比べるときにも役立ちます。
なお、機種によってはアワーメーターが付いていないものもあります。使用時間が分からないときは、整備の記録や前の持ち主の話から、どれくらい使われてきたかを確かめましょう。
中古コンバインには、整備済みの機体だけでなく、一部のみ整備されたものや、未整備のまま販売されているものもあります。
今回の掲載例でも、整備済みと表示された2条刈りは100万円前後から200万円台で、2条刈りの中では高めでした。ただ、整備済みの中身は店によって違い、どこを整備したかは表示だけでは分かりません。
購入前には、次のことを販売店に聞いておきましょう。
特に、刈取部や脱穀部の整備内容が分かれば、購入後にどこへ手を入れることになるか見当がつきます。取扱説明書は、査定士制度でも無いとマイナスの評価になる書類なので、付いているかを確かめましょう。
中古コンバインは、前の持ち主がどのように使い、保管していたかによっても状態が変わります。
例えば、毎年自分の田んぼだけを収穫していた機体と、ほかの農家から刈り取りを請け負っていた機体では、稼働状況が異なります。
中古農業機械査定士の講習で使う模擬例でも、作業請負や共同利用、屋外保管の履歴は査定評価を下げる項目のひとつです。実際の係数は、それぞれの査定事業者が毎年作ります。
購入時には、以前の作業面積や保管場所、日頃のメンテナンス状況などを聞いてみましょう。長期間保管されていた機体なら、脱穀部などにネズミの巣や異物が残っていないかも見ておくと確実です。
安い中古コンバインを購入する前に確かめておきたいのが、補修用部品の供給状況です。
日本農業機械工業会の取り決めでは、コンバインの補修用部品の供給年限は、製造打ち切り後9年とされています。これは購入日から9年ではなく、その型式の製造が終了した時点から数える年数です。
供給年限が過ぎた機体でも、在庫が残っていれば部品を購入できることはあります。ただし、ヤンマーは年限経過後に順次在庫限りの販売となり、その後は販売終了になると案内しています。
古い機体を検討するときは、型式の製造打ち切り時期と、必要な部品を現在も注文できるかを販売店へ確認してください。
なお、三菱マヒンドラ農機(2026年9月にMAM株式会社へ社名変更)は9月末で事業活動を終了しましたが、国内製品の補修用部品の供給と製品保証は、10月1日から株式会社AGRINA(アグリナ)が引き継いでいます。
参考:MAM株式会社|補修用部品供給および製品保証を承継する新会社設立のお知らせ
中古コンバインは、外観がきれいでも刈取部や走行部などに摩耗が進んでいることがあります。できれば実機を見て、エンジンの始動や各部の動作まで確認しましょう。
主に見ておきたいのは、次の箇所です。
特に、クローラーや刈取部の状態は、購入後に修理や交換が必要になるかを考える材料になります。
遠方の機体を購入するときは、写真だけでなく、エンジンの始動や各部の動作が分かる動画も送ってもらいましょう。整備記録も合わせて見れば、現地に行けなくても確かめられることが増えます。

中古コンバインは、農機販売店や中古農機の販売サイト、個人売買などで探せます。それぞれ購入後のサポートや取引の進め方が異なるため、価格だけでなく、自分でどこまで対応できるかも考えて購入先を決めましょう。
農機販売店では、機体の状態や整備履歴について相談しながら中古コンバインを探せます。クボタも中古農機の購入について、専門知識と技術力を持つ農機販売店からの購入をすすめています。
近くの販売店なら、購入後の点検や修理、部品の手配についても相談しやすいでしょう。実際の機体を見て、操作や動作を確かめられることも利点です。
また、JAの農機センターでも中古機械を扱っています。近くの農機センターに在庫を問い合わせてみても良いでしょう。
中古農機の販売サイトでは、全国にあるコンバインを条数や価格、メーカーなどの条件で探せます。
近くの店舗に希望する機体が見つからなくても、地域を広げて比べられます。同じ条数の販売価格を見比べながら、予算に合う機体を絞り込めるでしょう。
ただし、遠方の販売店から購入する際は、運搬費が別にかかることがあります。掲載価格だけで判断せず、運搬を含めた支払総額を確認しましょう。
知人の農家から譲ってもらうほか、地域の掲示板やネットオークションなどを通じて中古コンバインを購入する方法もあります。
販売店を通さない分、安く買えることがあるのは、個人売買の良さです。ただし、整備や運搬、必要な手続きは買い手自身で対応することになります。機体の不具合についても、購入後に対応を求めるのが難しいことがあります。
現物を確認できる相手か、過去の修理履歴を聞けるかなど、取引前に確かめておきましょう。

コンバインを買い替える際は、中古の販売価格だけでなく、実際に使う面積や日数も考えて費用を比べましょう。水田の規模によっては、刈り取りを委託したり、必要な期間だけ機械を借りたりする方法も検討できます。
コンバインを購入せず、ほかの農家や農業組織に稲刈りを依頼する方法です。
全国農業会議所の「農作業料金・農業労賃に関する調査結果」では、個人農家が請け負う料金(全国平均)を次のようにまとめています。
| 作業内容 | 10aあたりの料金 |
|---|---|
| コンバインによる刈り取り | 18,852円 |
| 刈り取りから乾燥・調製まで | 35,138円 |
※令和6年の調査結果(令和7年9月公表)。個人農家による受託料金の全国平均。
参考:全国農業会議所|農作業料金・農業労賃に関する調査結果(令和6年)
例えば2haの刈り取りだけを頼むと、全国平均の料金で年に約38万円です。一方、中古コンバインを購入すると、本体代金だけでなく整備や保管、税金なども必要です。何年間使うかを考え、それぞれの総額を比べてみましょう。
なお、委託料金には地域差があり、同じ調査でも大都市の周辺は21,719円、農山漁村は17,740円でした。実際に依頼する際は、近隣の農家や農業組織へ料金と作業内容を確認してください。
コンバインを所有せず、必要な期間だけ借りる方法もあります。
JA全農は各地のJAと共同で農業機械のレンタル事業を行っています。扱っていないJAもあるので、近くのJAに確かめてください。
また、クボタには、燃料費と保険料を含む料金で1時間から農機を利用できるシェアリングサービスもあります。利用には操作講習の受講が必要です。ただし、使える地域と機種は限られているので、コンバインを借りられるかは事前に確かめてください。
年間の使用日数が短いなら、購入費用や保管の負担と農機具のレンタル料金を比べてみると良いでしょう。
新車のコンバインは中古よりも導入費用がかかりますが、これから長く使う予定なら、購入候補として比較する価値があります。
新車価格はメーカーや型式によって異なるため、希望する条数と装備を決めて見積もりを取りましょう。
また、農業機械の導入には補助金が使えることもあります。農林水産省の「農地利用効率化等支援事業」では、一定の条件を満たす中古機械も対象です。
ただし、主な条件として次のものがあります。
既存機械の単なる更新は対象外のため、コンバインの買い替えだけを目的とするかたは、補助金を前提に予算を組まないほうが良いでしょう。申請を検討する際は、その年度の公募要領を確認してください。

中古コンバインへの買い替えを考えているなら、今使っている機体の売却も検討してみましょう。年式が古く、故障が増えているコンバインでも、状態や型式によっては買取価格がつくことがあります。買取の相場は「コンバイン買取相場はいくら?」で確かめてください。
乗り換えにかかる実質的な負担は、次のように考えられます。
中古機体の購入価格+運搬・荷下ろし費用+必要な整備費用-現在の機体の売却額
販売店に下取りを頼む際は、新しい機体の値引きと下取り額を分けて確認してください。農機具買取業者の査定額とも比べれば、どちらで手放すかを決められるでしょう。
ウルトラファームでもコンバインの出張買取に対応しています。買い替え前に今の機体がいくらになるかを確認しておけば、中古の購入に回せる予算の見当がつきます。
中古コンバインの寿命は、年式だけでは判断できません。前の持ち主の使用状況や整備履歴、補修用部品の供給状況を確認しましょう。なお、農業機械の税務上の耐用年数7年は、実際に使える年数を示すものではありません。
クボタやヤンマー、イセキなどのメーカーを比較する際は、近くに整備や修理を頼める販売店があるかを確認しましょう。メーカーごとの価格は、次の記事で確かめられます。
✅️ 合わせて読みたい
中古コンバインの保証は販売店によって異なり、保証期間が1か月、1シーズン、6か月などの例があります。部品代だけでなく工賃も対象になるか、購入前に書面で確認してください。個人売買では保証がないのが一般的です。
遠方から購入する際は、運搬と荷下ろしを販売店に依頼できるか確認しましょう。荷下ろしにフォークリフトやユニックが必要になることもあります。
公道を走れるかは、コンバインの型で違います。ヤンマーの案内では、普通型は公道を走れず、自脱型は機種に応じた免許があれば走れます(一部の機種を除く)。結束機などのオプションを付けたままでは走れません。また、公道を走るかどうかにかかわらず、持ったら市町村でナンバープレート(課税標識)の交付を受けます。このナンバーは公道走行の許可ではありません。
参考:ヤンマー|コンバインは公道走行できますか?/クボタ|コンバインは公道走行できますか?
汎用コンバインは、麦や大豆なども刈れる普通型の機械で、この記事で扱う稲刈り用の自脱型とはつくりも用途も違います。中古の相場も、自脱型とは別に確かめてください。自脱型と普通型の違いは「コンバインとは?」で説明しています。
この記事では、中古コンバインの条数別の相場と、購入前に確認したい項目、購入以外の方法について解説しました。中古コンバインを探すときは、次のことを押さえておきましょう。
中古コンバインは販売価格に幅があるため、本体代金だけでなく、購入後の整備や運搬にかかる費用も含めて考えたいところです。
今のコンバインから乗り換える予定なら、手元の機体を査定に出してみましょう。ウルトラファームの農機具買取なら、古いコンバインも含めて出張で査定し、売却できるかを相談できます。
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