稲刈り時期とは?今さら聞けない見極め方や実行日の決め方

一年間の稲作作業の集大成となる稲刈り。最適な収穫時期を見極めることは、収穫量と品質に大きく影響します。

出穂からの日数や積算温度、籾の色など、いくつかのサインをバランスよく検討しながら判断する必要があります。

本記事では、これらの稲刈り時期を見極める方法や稲刈り実行日の決め方、稲刈りに適した農機具について紹介します。

目次

稲刈り時期とは

稲

稲刈りの時期は、一般的に8月下旬から10月中旬頃となる地域が多いです。しかし、実際には稲の出穂(しゅっすい)時期や籾(もみ)の変化、また品種によっても異なります。

コシヒカリやササニシキ、あきたこまちなどのブランド米には、早生(わせ)・中手(なかて)・晩生(おくて)と大きく3つの品種があり、地域に適した品種を選ぶことで田植え・収穫の時期を毎年均一にしています。早生は早めに収穫が可能である一方、晩生は遅い時期まで成長が必要です。

また、沖縄では「二期作」を採用しており、年に2回同じ土地で稲を育てています。こうした地域では台風の影響を避け、多くの収穫を上げられるようにする目的があります。

稲刈り時期を見極める方法

熟した稲

稲刈り時期の見極め方には、大きく3つあります。

  • 出穂からの日数
  • 出穂からの積算温度
  • 籾の色が全体的に黄色になる

では、これらについて説明します。

出穂からの日数

まず、出穂からの日数を基準とする方法があります。出穂とは、その名の通り稲から籾の集合体である「穂」が出ることです。

一般的に、出穂から40〜45日程度経過した頃が、稲刈りの適期とされています。田植えの時期から考えると、稲の苗を植えてから、早い品種で約90日程度、遅い品種では120日程度経過した頃が、稲刈り時期となります。

あらためて、品種の種類は以下の通りです。

品種特徴
早生品種早く育つため早く収穫できる。ただし、収穫量は少ない。
中手品種早生品種と晩生品種双方の特徴を持つ品種。
晩生品種遅く育つため。遅めに収穫する。ただし、収穫量は多くなる。

出穂からの積算温度

積算温度とは、稲の成長に必要な気温の合計を示す指標です。特定の積算温度に達した段階で、稲は成熟に達します。積算温度の計算方法は、出穂後の毎日の平均気温を足し合わせていくもので、一般的には積算温度が1000℃前後に達した時点で収穫適期となります。

例えば、平均気温が30℃の日が10日間続くと、30×10=300℃というように計算します。つまり、30℃くらいの日が続く季節・地域では、30日程度で900℃に達するため、出穂から1か月と少しで稲刈り時期になることが分かるでしょう。

より細かく表すと、早生で950〜1000℃、中手で1000〜1050℃、晩生で1050〜1100℃がそれぞれの品種における積算温度の目安となります。

籾の色が全体的に黄色になる

籾の色が全体の85〜90%黄色になることも、収穫時期を見極めるサインです。籾は、成長とともに緑色から黄金色に変化します。この色の変化は、籾の内部で米が実っていることを示しています。

出穂すると、籾には稲の葉や茎を通り、どんどん栄養が送られていき、十分な栄養が蓄えられた状態になると役目を終え、籾は枯れます。この枯れた状態が黄色に見える時期です。

こうして稲刈りを行うと、次は脱穀をして籾の部分を分離します。このとき活躍するのがコンバインで、稲刈り・脱穀の両方を同時に行えます。

また、脱穀の後には行うのが、籾摺りです。脱穀された籾には外側に硬い殻がついておりまだ食用には適していないため、まだ加工の必要があるのです。籾摺り機を使って、籾からもみ殻を除去します。

稲刈りの実行日の決め方

稲

稲刈りに最適な時期で収穫ができるのが理想ですが、天候条件や作業者のスケジュールなどで稲刈りタイミングを前後させる必要が生じます。

品質・収穫量を重視する

品質や収穫量を重視する場合、稲の成長状態が最適なタイミングで収穫を行うことが大切です。さきほど説明した出穂からの日数や積算温度、籾の色を基準に判断しましょう。

籾がまだ未成熟の状態で刈り取ると、収穫量が減り、品質が低下します。逆に、収穫が遅れると、平面に亀裂が入った米が多くでき、機械に負担をかけやすく、品質も落ちます。

適切に稲刈り時期を見極めて稲刈りを実施することで、収穫量と品質の両方を最大化することが可能です。

天候を考慮する

台風や長雨などの悪天候が予想される場合、理想的な収穫時期よりも、やや早めに稲刈りを行うことがあります。これは、せっかく育てた稲が、台風など気象条件による被害を受けるリスクを避けるためです。

また、雨が続くと田んぼの地盤が緩くなり、コンバインでの収穫作業が困難になる可能性もあります。そのため、天候予報を注意深く監視し、場合によっては早刈りを決断することで、収穫の機会を逃さないようにします。

人やレンタルのスケジュールに合わせる

最後に、人やレンタル機材のスケジュールに合わせる方法があります。特に兼業農家の場合、本業の仕事の休みに合わせて稲刈りを行う必要があります。また、高価なコンバインなどの農機具をレンタルしたり、他の農家と共有したりする場合は、機材の利用可能な日程に合わせて収穫日を決めなければなりません。

さらに、自分の田んぼの立地条件によっては、他の農家の収穫スケジュールも考慮する必要があります。このような場合、あらかじめ複数の候補日を設定し、柔軟に対応できるよう準備することが重要です。

稲刈りに適した農機具

コンバインとは

稲刈りに適した農機具には、コンバイン、ハーベスター、バインダーの3種類があります。

コンバイン

コンバインは稲刈りにおいて最も効率的な農機具のひとつです。コンバインは、稲を刈り取るだけでなく、脱穀や選別、まで一連の作業を自動的に行うことができます。そのため、大規模な田んぼでも短時間で作業を終えることが可能です。

コンバインには大きく2種類があり、刈取部の交換によってさまざまな作物の収穫に対応できる「普通型」と、刈取り・脱穀・選別を1台で完結でき、稲・麦に適した「自脱型」とに分けられます。

また、最新のコンバインにはGPSや自動操縦機能が搭載されているものもあり、作業の精度と効率がさらに向上しています。

ハーベスター

ハーベスターは脱穀作業を行う農機具です。手動で使う鎌や、刈り取りを専門に行うバインダーと組み合わせて使用します。

コンバインほど多機能ではありませんが、その分価格を抑えることができ、小回りが利くため中小規模の農家にも適しています。

バインダー

バインダーは稲や麦の刈り取りから結束を行う農機具です。小型で扱いやすく、価格も比較的安いため、小規模な農家や地形が複雑な水田での使用に適しています。

大型の農機具が入れない狭い場所や斜面でも活躍できるのが特徴です。バインダーは構造がシンプルなため、適切なメンテナンスを行えば長期間使用することができます。

まとめ

稲刈りの適切なタイミングを見極めるには、出穂からの日数や積算温度、籾の色の変化をしっかり観察することが肝心です。また、収穫時期は品質や収穫量を最大限に引き出すためだけでなく、天候や作業スケジュールとの調整も欠かせません。

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