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トラクター用ロータリーの選び方に迷っていませんか?
ロータリーを選ぶには駆動方式や用途別タイプ、爪の種類や対応馬力など、さまざまな観点から見ていく必要があります
この記事では、種類別の特徴から選び方のポイント、価格相場、メンテナンス方法まで詳しく解説します。
購入や買い替えを検討している方はぜひ参考にしてください。
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トラクター用ロータリーは、土を耕す農作業に欠かせないアタッチメントです。どれだけ高性能なトラクターでも、ロータリーの知識がなければ良い土は作れません。
まずは、ロータリーの基本的な役割について解説します。
ロータリーは、トラクターの後部に装着して土を耕す農業機械のことです。回転する爪(ブレード)が土を掘り起こし、砕きながら耕うんする仕組みになっています。
似た機械にプラウ(犂)がありますが、プラウ耕は土を深く掘り起こし、下層の土と上層の土を反転させる(天地返し)ことが主な目的です。一方でロータリーは、土を粉砕する作業に優れており、プラウに比べて砕土性能が高いという特徴があります。
ロータリーは、トラクターのPTO(動力取出装置)から動力を受け取って回転する仕組みです。PTOシャフトを通じて伝わった動力が、ロータリー内部のギアボックスで適切な回転数に変換され、爪軸を回転させます。
主要な部品としては、動力を受け取るPTOシャフト、回転数を調整するギアボックス、実際に土を耕す爪(ブレード)、トラクターに接続する3点リンクなどがあります。
ロータリー以外のトラクター用アタッチメントについては、下記の記事で説明しているので参考にしてください。
✅️ 合わせて読みたい:トラクター用アタッチメント15種類を紹介!目的別に選べるようになる
トラクター用ロータリーには、駆動方式や用途によってさまざまな種類があります。普通ロータリーだけでも、サイドドライブ、センタードライブ、正逆転といった違いがあり、それぞれ特徴が異なります。
ここでは、代表的なロータリーの種類とその特徴を詳しく見ていきましょう。
最も一般的で普及しているのがこのタイプです。畑の耕起、整地、肥料のすき込みなど、農作業の基本となる工程を幅広くカバーします。多くの農家が最初に手にする標準的なロータリーであり、汎用性の高さが特徴です。
構造の違いによって、さらにサイドドライブ、センタードライブ、正逆転などの種類に分かれます。
爪軸を回転させるための駆動チェーンケースが、ロータリーの端(サイド)にあるタイプです。耕うんする爪軸の中央に障害物がないため、中央部分の耕し残しが発生しないという大きなメリットがあります。
ただし、サイドドライブロータリーは構造上、サイドにあるチェーンケースが地面(未耕地)に接触し、つっかえてしまうため、深耕には不向きです。
駆動用のチェーンケースまたはギアケースが、ロータリーの「中央(センター)」にあるタイプです。重量バランスが良く、機体の安定性に優れています。
ただし、中央に駆動ケースがある構造上、その真下の土が耕されにくく、残耕と呼ばれる耕し残しが生じる可能性があります。これを防ぐために、ケース下専用の爪が配置されているモデルも多く販売されています。
通常、ロータリーの爪はタイヤと同じ進行方向に回転(正転)しますが、このタイプは進行方向とは逆向きに回転(逆転)させることが可能です。逆転機能を使うことで、硬い土でも爪がしっかりと食い込み、強力に粉砕することができます。
逆転ロータリーは、耕した土がロータリーカバーの内側に衝突して砕かれるため、正転よりも土を細かく砕く効果が高いのが特徴です。
耕うん作業と同時に、野菜の栽培に必要な畝(うね)を作ることができるロータリーです。通常は耕した後に管理機などで畝を立てる必要がありますが、このタイプを使えば一工程で作業が完了するため、大幅な時間短縮になります。
畝立て機能を持つロータリーは、後部カバー(リアカバー)に畝成型板(整形器)を装着したり、カバー自体が成形機能を持つ構造になっています 。ネギや大根など、土の排水性を高める必要がある野菜農家にとって、労働負担を大きく減らしてくれるアタッチメントといえるでしょう。
耕うんと同時に、土壌の乾燥防止や雑草抑制のためのマルチシートを張ることができる高機能なロータリーです。畝立て機能とセットになっていることが多く、「耕うん・畝立て・マルチ張り」を一度の走行で行えるのが強みです。
手作業で行うと非常に重労働なマルチ張りを機械化できるため、大規模な野菜栽培を行う農家にとっては必須級の装備です。シートの幅や畝の高さに合わせて調整が必要ですが、人手不足の解消に大きく貢献します。
通常のロータリーよりもさらに深く、地下30cm〜40cm以上の深さまで耕すことができる特殊なロータリーです。長期間の耕作によって形成された硬い土の層(耕盤層)を破壊するために使用されます。
耕盤層を壊すことで、水はけが劇的に改善され、作物の根が地中深くまで伸びやすくなります。
前述の「用途別」の分類とは別に、トラクター本体との接続規格や、消耗品である爪の形状による分類も存在します。
これらの分類を理解しておくことで、自分のトラクターに適合するロータリーを正確に選べるようになります。
トラクターとロータリーを接続するヒッチ(リンク)には、大きく分けて3点リンクと2点リンクの2種類が存在します。標準3点リンクはJIS規格(国際規格ISO準拠)で定められており、中型以上のトラクターで広く採用されている規格です。
さらに注意すべきは、同じ3点リンクでも「日農工規格(0S、0L、A1、Bなど)」と呼ばれる細かい分類があることです。この規格が合致していないと、ワンタッチでの装着ができません。中古購入時などは、必ずどの型式のヒッチに対応しているかまで確認する必要があります。
耕うん爪は消耗品ですが、その形状や材質によって「ナタ爪」や「ゴールド爪(イーグル爪)」などに分類されます。標準的なナタ爪は安価で深耕性能に優れますが、摩耗が早く、わらが絡まりやすいという欠点があります。
一方、各メーカーから出ている上位グレードの爪(ゴールド爪など)は、特殊なコーティングや形状により耐久性が高く、反転性能も向上しています。初期費用は高くなりますが、交換頻度が下がり、燃費も良くなる傾向があるため、長期的に見ればコストパフォーマンスに優れるケースが多いです。
ロータリーには、トラクターのエンジン出力に応じた適正作業幅があります。例えば、作業幅が広いロータリーを馬力の小さいトラクターで無理に回そうとすると、パワー不足でエンストしたり、黒煙を上げて故障の原因になったりします。
逆に、馬力が大きすぎるトラクターに小さなロータリーを付けると、作業効率が悪いだけでなく、接続部に過度な負荷がかかり破損を招く恐れがあります。
カタログには「適応馬力 ◯PS〜◯PS」といった記載があります。トラクターの馬力に見合ったサイズのロータリーを選ぶことが、機械を長持ちさせる鉄則です。
では、次に具体的なトラクター用ロータリーの価格をいくつか紹介します。
| 代表例 | 新品価格の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| マルチロータリー(クボタ マルチロータリー RT) | 578,600〜784,000円(税込) | 畑の汎用耕うん+(機種により)マルチ等の対応。価格帯の基準になりやすい。 |
| 超砕土・成形系(クボタ 超砕土成形ロータリー RT-414K〜418K) | 816,200〜1,158,300円(税込) | 稲わら等を一気に砕いてうね成形まで狙う。仕上がり重視で高くなりやすい。 |
| 深耕ローター(小橋工業 深耕ローター) | 765,600〜1,225,400円(税込) | 深く耕して通気性・透水性を高める土づくり目的。構造が重く価格帯が上がりやすい。 |
畑の耕うん用途では、まず60〜80万円帯(マルチロータリー級)が価格の中心になりやすく、機能が増えるほど(砕土強化、成形、深耕など)上振れします。
| 代表例 | 新品価格の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 畝立て・整形系ロータリー(ヤンマー ベストマッチロータリー BM11RJ) | 271,700円(税込) | 畝立て・整形・マルチング等の工程に寄せたタイプ。野菜栽培の「畝品質」を上げたい人向け。 |
畝立て系は、耕うん後の畝成形・整形・マルチングなどを視野に入れたカテゴリ。露地野菜(にんにく、玉ねぎ、だいこん等)や畑作で、畝の出来が収量や管理性に直結する場合に選ばれます。
過酷な環境で土を耕すロータリーは、トラクター本体よりも傷みやすい機械です。しかし、日々のメンテナンス次第で寿命は数倍にも伸びます。
ここでは、ロータリーを長持ちさせるための具体的なメンテナンス方法を解説します。
作業が終わったら、必ずその日のうちに泥を洗い流してください。泥は水分を保ち続けるため、付着したまま放置するとカバーや爪軸のサビを一気に加速させます。特に肥料を含んだ土は金属を腐食させやすいため注意が必要です。
また、泥を落とすことは故障の早期発見にもつながります。チェーンケースや軸受部分がきれいであれば、オイル漏れや亀裂などの異常にすぐ気づくことができます。
ロータリーは高速回転するギアやチェーンの塊です。取扱説明書に従い、チェーンケースオイルとギアケースオイルを定期的に交換しましょう。一般的には初回50時間、以降は300時間ごとなどが目安ですが、汚れが酷い場合は早めの交換が推奨されます。
また、ユニバーサルジョイントや各部のニップルへのグリスアップも忘れてはいけません。潤滑油切れは金属摩耗や焼き付きの直接的な原因となります。動く部分には必ず油が必要であることを意識し、こまめな給油を行ってください。
耕うん爪は消耗品ですが、限界まで使い続けるのは逆効果です。爪が摩耗して短くなったり細くなったりすると、土への食い込みが悪くなり、耕うん性能が落ちるだけでなく燃費も悪化します。
新品時と比べて2~3cm摩耗している、または先端が丸くなっている場合は交換時期です。無理して使い続けると、作業時間が伸びてトラクター本体のエンジンにも負荷をかけます。爪は早めに換えることが、結果的にトータルコストを下げるコツです。
長年連れ添ったトラクターやロータリーも、いつかは手放す時が来ます。しかし、これらは自治体の粗大ゴミとして出すことができないため、処分の方法に頭を抱える農家が少なくありません。産業廃棄物として専門の処理業者に依頼すると、高額な処分費用や運搬費(レッカー代)を請求されることが一般的です。
「捨てるのにお金がかかるから」と、倉庫の奥や畑の隅で雨ざらしのまま眠らせてしまっている方も多いのではないでしょうか。
実は、動かなくなった農機具でも「売れる」可能性が十分にあります。日本製の農業機械は耐久性が高く世界中で信頼されているため、たとえエンジンがかからなかったり、ロータリーが錆びついていたりしても、部品取りや海外輸出用として高い需要があるからです。
専門のバイヤーから見れば修復可能な貴重な資源であるケースが多々あります。
良い土作りは、トラクター本体だけでなく、最適なロータリー選びと日々のメンテナンスから始まります。ご自身の農地に合った種類を選び、使用後は泥を落とす習慣をつけるだけで、機械の寿命も作物の出来栄えも大きく変わるでしょう。
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