これだけは知っておきたい!日本と世界の主要農機具メーカー10選

今、農業は「人が操縦する機械」から「機械が農業を支える時代」へと大きな転換期を迎えています。

自動運転、電動化、精密農業――その最前線に立つのが農機具メーカーです。

本記事では、国内外の主要メーカー10社の個性や選定のポイント、そして中古市場での評価までを整理しました。

これからの農業を見据えた機械選び、あるいは資産としての農機具の価値を考える上でも、参考になる内容です。

目次

日本の主要農機具メーカー【5社】

田んぼの真ん中の赤いトラクター

日本は農業技術の先進国として、優れた農機具メーカーを数多く輩出しています。とくに、効率性や耐久性、操作性に優れた日本製の農業機械は、国内だけでなく海外でも高く評価されています。

ここでは、日本を代表する5つの主要メーカーを取り上げ、それぞれの強みや特徴について詳しく解説します。

また、こうしたメーカーの農機具は中古市場でも需要が高く、買取に出す際の査定額にも直結しやすい傾向があります。買い替えや手放しを検討する際は、メーカーごとの価値の違いも押さえておくと良いでしょう。

クボタ(Kubota)

クボタは、日本を代表する総合農機具メーカーであり、国内トップシェアを誇ります。トラクター、コンバイン、田植機といった主要な農業機械はもちろん、畑作用の機械や関連機器まで幅広い製品ラインナップを展開しています。

その高い技術力と品質は国内だけでなく世界的にも高く評価されており、世界各地の農業シーンでクボタの製品が活躍しています。

農業機械以外にも、小型建設機械、エンジン、水・環境関連の事業も手がけており、多角的な経営基盤を持つ点も特徴です。長年にわたり培ってきた信頼性と、充実したアフターサービス体制も、多くの農業従事者から支持される理由となっています。

その圧倒的なシェアとブランド力から中古市場での人気も非常に高く、特にトラクターやコンバインは需要が安定しており、状態の良いものは高価買取が期待できる代表的なメーカーです。

ヤンマー(Yanmar)

ヤンマーは、ディーゼルエンジンのパイオニアとして知られ、その技術力を活かした農業機械を開発・製造しています。トラクターやコンバイン、田植機などの製品は、パワフルで耐久性に優れていると評価されています。

特にエンジン技術には定評があり、環境性能と燃費効率を両立させた製品開発に注力しています。農業機械分野だけでなく、船舶用エンジン、建設機械、エネルギーシステムなど、幅広い産業分野で事業を展開している点も大きな特徴です。

「A SUSTAINABLE FUTURE」をブランドステートメントに掲げ、持続可能な社会の実現に向けた技術開発やソリューション提供にも積極的に取り組んでいます。

独自のエンジン技術に裏打ちされた耐久性の高さは中古市場でも高く評価され、トラクターを中心に根強い人気があります。そのため、買取においても安定した価格が期待できるメーカーのひとつといえます。

井関農機(イセキ)

井関農機株式会社は、「ヰセキ」のブランド名で長年親しまれている老舗の農機具メーカーです。田植機やコンバインの分野で高い技術力を持ち、日本の稲作農業の発展に大きく貢献してきました。

国内市場に深く根ざした製品開発が特徴で、ユーザーの声に耳を傾け、日本の圃場条件や作業体系に適した、使いやすく信頼性の高い機械を提供し続けています。

堅実な経営と品質へのこだわりには定評があり、全国に広がる販売・サービス網を通じて、地域に密着したサポート体制を構築しています。

「食と農と大地」をテーマに、農業の持続的な発展に貢献することを目指しています。「ヰセキ」ブランドへの信頼は厚く、とりわけ稲作関連の機械は中古市場でも安定した需要が見込めます。丁寧にメンテナンスされてきた機体は、買取の際にもその価値が評価されやすい傾向にあります。

三菱マヒンドラ農機

三菱マヒンドラ農機株式会社は、三菱重工グループの農業機械事業を基盤とし、インドの大手自動車・農機メーカーであるマヒンドラ&マヒンドラ社との合弁によって設立された企業です。

三菱が培ってきた高度な技術力と、マヒンドラ社の持つグローバルな生産・販売ネットワークやコスト競争力を融合させています。主力製品であるトラクターは、三菱ブランドの信頼性と、幅広い馬力帯をカバーするラインナップが特徴です。

国内外の多様なニーズに応える製品開発を進めており、特にコストパフォーマンスを重視するユーザーからの関心も集めています。両社の強みを活かし、グローバル市場でのさらなる成長を目指しています。

三菱ブランドの技術力と信頼性を引き継いでいるため、比較的新しいメーカーながら中古市場での注目度も高まっています。特にトラクターは、状態次第で有利な買取条件が提示される可能性のあるメーカーです。

やまびこ(共立・新ダイワ)

やまびこは、「共立」「新ダイワ」「ECHO」の3ブランドを展開し、国内外で高い評価を得ている農林業機械メーカーです。中でも刈払機やチェンソーといった小型屋外作業機械の分野では世界トップクラスのシェアを誇ります。

農業機械の分野では、これらの小型エンジン技術を活かした動力噴霧機(防除機)や管理機などが主力製品となっています。小型・軽量でありながら、パワフルで耐久性の高い製品開発に強みを持っており、プロの農家から一般ユーザーまで幅広い層に支持されています。

主力である刈払機やチェンソー、動力噴霧機といった小型の機械は、手軽さから中古市場でも常に一定の需要があります。そのため、これらの機種は比較的買取価格がつきやすく、処分しやすい農機具といえるでしょう。

世界の主要農機具メーカー【5社】

農機具業界は世界的に見ても進化を続けており、各国で高い技術力を持つメーカーが存在しています。ここでは、世界で高いシェアを誇る代表的な農機具メーカー5社について、その特徴や強みを紹介します。

✅️ 合わせて読みたい国内外のトラクター主要メーカーを紹介!中古市場でも高い人気

ジョンディア(John Deere/アメリカ)

ジョンディアは1837年創業、アメリカ・イリノイ州に本社を構える世界最大級の農機具メーカーです。ブランドカラーの緑と黄色のトラクターで広く知られており、大型のトラクターやコンバイン、自走式スプレーヤなどの分野で圧倒的な強さを誇ります。

1837年創業という長い歴史を持ち、常に農業技術の革新をリードしてきました。近年はGPSを利用した自動操舵システムや、圃場データを活用する精密農業ソリューションの開発・普及に注力しており、スマート農業の分野でも業界の先駆者となっています。

その世界的なブランド力と信頼性から中古市場での人気は絶大で、特に大型機種は高値で取引される傾向にあります。買取においても有利な条件が期待できるトップブランドです。

フェント(Fendt/ドイツ)

フェントは、ドイツ発祥の高級農業機械ブランドであり、現在はアメリカのAGCOコーポレーション傘下となっています。

フェントは、世界で初めてトラクターに無段変速トランスミッション「Vario」を搭載しました。この技術は、操作性の向上と燃費効率の改善に寄与し、業界をリードする革新として評価されています。

近年ではコンバインやベーラーなども手がけていますが、一貫して高品質・高性能を追求する姿勢は変わりません。価格帯は高いものの、その価値はプロの間で広く認められています。

プレミアムブランドとしての地位は中古市場でも揺るぎなく、高い技術力と性能が評価されています。そのため、状態の良い機体は高価買取が期待できる、価値の落ちにくいメーカーであるといえるでしょう。

ニューホランド(New Holland/アメリカ)

ニューホランド・アグリカルチャーは、CNHインダストリアル傘下の主要な農業機械ブランドであり、その歴史は19世紀末のアメリカに遡ります。

トラクター、コンバイン、ベーラー、牧草作業機など、幅広い製品ラインナップを展開しており、世界初のツインローターコンバインを開発するなど、収穫技術の革新をリードしています。

また、ニューホランドは、メタンパワートラクターや低燃費・高精度な農業機器の開発を通して、クリーンエネルギー戦略に取り組んでいる点も大きな特徴です。

世界的な知名度と信頼性から中古市場での人気も高く、特に得意分野である牧草関連機械などは安定した需要があります。

ランボルギーニ(Lamborghini/イタリア)

高級スポーツカーのブランドとして有名なランボルギーニですが、実は農機具メーカーとしての歴史の方が古く、1948年に創業されました。現在はSAME DEUTZ-FAHRグループに属し、ヨーロッパを中心に農業機械の分野でも高い評価を受けています。

ランボルギーニの農機は、そのデザイン性の高さと操作性の良さが特徴です。イタリアらしいスタイリッシュなフォルムに加え、快適なキャビン設計や直感的な操作パネルなど、作業者の負担軽減にも配慮されています。

また、堅牢な作りと優れた走行性能を兼ね備えており、丘陵地など特殊な圃場でも安定した走行を可能とします。農業機械にも美しさと使いやすさを求める農家にとって、魅力的な選択肢といえるでしょう。

国内流通は少ないものの、希少価値の高さから一部のモデルはプレミア価格で取引されることもあり、買取でも好条件がつく可能性があります。

マヒンドラ(Mahindra/インド)

マヒンドラ&マヒンドラは、インドを拠点とする多国籍コングロマリットであり、トラクターの販売台数においては世界最大級のメーカーです。

インド国内市場では圧倒的なシェアを誇り、アジアやアフリカなどの新興国市場を中心に、その存在感を急速に高めています。日本では「三菱マヒンドラ農機」との提携により、国産技術との融合を図りながら製品力に磨きをかけてきました。

主力は比較的小型から中型のトラクター。堅牢な構造と高い耐久性、そして優れたコストパフォーマンスが強みです。

マヒンドラのトラクターは、耐久性が高いため中古市場でも需要が高まっており、今後日本国内の買取市場でも注目される存在です。

農機具メーカーの選び方

手続き

国内外にはさまざまな農機具メーカーがあり、その中から自分の農業スタイルに合った一台を選ぶことが大切です。ここでは、メーカーや機種を選ぶ際に押さえておきたい3つのポイントを分かりやすく解説します。

規模・作物・経営方針に応じた選定ポイント

農機具メーカーを選ぶ際は、まず自分の農業規模や扱っている作物、そして将来的な経営方針に合致しているかを見極めることが大切です。

例えば、水稲農業をメインとするなら田植機やコンバインに強いメーカーが適しており、果樹や野菜を栽培する農家であれば小回りの利くトラクターや周辺機器の充実度が求められます。

また、今後スマート農業の導入を視野に入れているのであれば、ICT対応機器や自動運転技術を備えたメーカーの製品を選ぶことで、将来的な設備投資の重複を避けられます。

自分の農業スタイルを客観的に分析し、それにフィットするメーカーを選ぶことが、長期的に見てもコストと労力の削減につながる選び方といえるでしょう。

中古・リース導入の可能性

新しい農機具の導入を検討する際、必ずしも新品にこだわる必要はありません。初期投資を抑えたい、あるいは、特定の作業期間だけ機械が必要な場合には、中古農機やリースの活用も賢い選択肢となります。

中古農機具は価格が魅力ですが、機械の状態や消耗具合、保証の有無などをしっかりと見極める必要があります。そのため、信頼できる販売店から購入することが重要です。

一方、リース契約は、月々の支払いとなりますが、常に比較的新しいモデルを使用できたり、メンテナンスサービスが含まれていたりするメリットがあります。税務上の利点を考慮してリースを選ぶケースも少なくありません。

それぞれのメリット・デメリット、そして長期的なコストを比較検討し、ご自身の資金計画や経営戦略に合った導入方法を選びましょう。

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アフターサービスと部品供給の重要性

農機具は、どれだけ大切に使っていても、日々の作業での消耗や、時には予期せぬ故障が発生する可能性があります。特に、田植えや収穫といった繁忙期に機械が動かなくなると、作業計画に深刻な影響が出てしまいます。

そのため、購入後のサポート体制、すなわちアフターサービスの質と、修理に必要な部品が迅速に供給されるかどうかは、機械の性能と同じくらい重視すべき点です。

近隣の販売店が十分な整備能力を持っているか、よく使う消耗品や交換部品の在庫は豊富か、メーカーの部品供給保証期間はどの程度かなどを、購入前に必ず確認しましょう。

万が一の際に、迅速かつ的確に対応してくれる「縁の下の力持ち」ともいえるサポート体制が、安心して農業を続けるための重要な基盤となります。

最新技術とスマート農業

スマート農業 メリット

日本の農業が直面する労働力不足や生産性向上の課題に応えるため、ICTやロボット技術などを活用したスマート農業への取り組みが注目を集めています。ここでは、その中でも特に注目される最新技術について、現在の動向や特徴を見ていきましょう。

✅️ 合わせて読みたいスマート農業のメリット・デメリットとは?次世代の技術が労働力不足を解消する

自動運転トラクターの普及

近年、国内外で自動運転トラクターの導入が加速しています。クボタやヤンマーをはじめとする国内メーカーでは、GPSやセンサー技術を駆使し、人の操作なしで走行・作業をこなすモデルが続々と登場しています。

中でも、広大な圃場を有する農家にとっては、効率化や人手不足の解消に直結するソリューションとして、目が離せません。また、遠隔操作や複数台の同時制御といった高度な機能もすでに実用段階に入り、作業精度や安全性の向上にも寄与しています。

価格やインフラ整備といった課題は残るものの、国の支援策や補助金の後押しによって、導入のハードルは着実に下がってきています。今後は、大規模農家に限らず、中小規模の現場への普及も本格化していくでしょう。

センサーやGPSを活用した精密農業

精密農業(Precision Agriculture)とは、圃場の状態や作物の生育状況を、センサーやGPS、ドローンなどを用いて科学的に把握し、データに基づいてきめ細かな管理を行う農業技術です。

例えば、土壌センサーで地力を分析し、そのデータとGPSの位置情報を連携させることで、トラクターや施肥機が必要な場所に、必要な量だけ肥料を散布する「可変施肥」が可能になります。

また、ドローンで撮影した画像から作物の生育ムラを検出し、追肥や農薬散布の量を最適化することも行われています。

これにより、収量や品質の向上、肥料・農薬コストの削減、そして環境負荷の低減といった多くのメリットが期待できるのです。

環境対応型(低燃費・電動)技術の需要

世界的な環境意識の高まりを受け、農業機械の分野でも環境負荷を低減する技術開発が強く求められています。

トラクターやコンバインでは、より厳しい排出ガス規制に対応したクリーンな排気を実現するとともに、燃焼効率を高めて燃料消費を抑える低燃費技術が進化しています。

また、脱炭素化に向けた動きとして注目されているのが、電動化です。バッテリーを動力源とする電動農機は、走行時・作業時にCO2を排出せず、騒音や振動も少ないため、住宅地に近い圃場での作業や、ハウス内作業などでの活躍が期待されています。

現状では、大型機械に必要なパワーや稼働時間の確保、充電インフラなどが課題ですが、小型の管理機などから実用化が進んでおり、環境性能の高さは今後の農機具選びやその価値評価において主要な評価ポイントのひとつとなるでしょう。

まとめ

この記事では、国内外の主要な農機具メーカー10社の特徴や中古市場での評価、そしてメーカー選びのポイントからスマート農業の最新技術まで、幅広く解説してきました。

メーカーごとの強みや技術動向を知ることは、新しい機械を選ぶ際の参考になるだけでなく、今お持ちの農機具の価値を正しく把握する上でも役立ちます。

もし、ご不要になった農機具の売却や、新しい機械への買い替えをご検討されているのであれば、その大切な農機具の価値を一度確かめてみませんか?

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